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Newsニュース・お知らせ
裁量労働制見直し 専門型も本人同意必要に――労政審労働条件分科会・報告
2023.01.24 人事労務ニュース
労働政策審議会労働条件分科会は、裁量労働制見直しの方向性に関する報告書をまとめた。労働者に専門業務型を適用する際、企画業務型と同様に対象者本人の同意を必須とするよう見直すのが適当とした。適用後に同意を撤回するための手続きの整備も企業に義務付ける。健康・福祉確保措置のメニューに、勤務間インターバルの確保や深夜業の回数制限などを追加することや、専門型の対象業務として、銀行・証券会社での合併・買収(M&A)の考案・助言業務を加えることも提言している。厚労省は報告書を受け、省令改正などの手続きを進めていく。
労働局に「荷主対策チーム」――厚労省
2023.01.16 人事労務ニュース
厚生労働省はこのほど、トラックなど自動車運転者の拘束時間を定めた改善基準告示を改正するとともに、令和6年4月の告示適用に向けた周知態勢を整えた。長時間労働の背景にある荷待ち時間を解消するため、各都道府県労働局に、管内労働基準監督署と労働局の担当官による「荷主特別対策チーム」を立ち上げている。厚労省ホームページ内の情報提供メール窓口に寄せられる情報に基づき、労基署のチームメンバーが発着荷主を訪問し、恒常的な荷待ちの改善に向けた配慮を要請する。
第14次労災防止計画案 転倒対策実施率50%以上に――厚労省
2022.12.26 人事労務ニュース
労働災害減少へ2種類の指標を設定へ――厚生労働省が策定する第14次労働災害防止計画について、数値目標の方向性が明らかになった。行動災害防止や高年齢者の労災防止など、重点課題ごとに企業の取組み状況を確認する「アウトプット指標」と、同指標の取組みの成果として期待される災害発生状況の水準を示す「アウトカム指標」の2種類を設定する。前者では、「転倒災害対策に取り組む事業場割合が50%以上」などを2027年までの目標に設定。後者では、転倒の年齢層別死傷年千人率を22年と比較して男女ともに増加に歯止めを掛けることなどを盛り込む。
解雇無効時の金銭救済制度 導入是非で労使対立――労働政策審議会分科会
2022.12.19 人事労務ニュース
解雇無効時の金銭救済制度の導入の是非を巡り、労働政策審議会労働条件分科会で労使の主張が対立している。使用者側が「紛争解決に向けて労働者の選択肢を増やす制度」、「解決金額の予見可能性が高まる」として導入を訴えているのに対し、労働者側は、企業による訴訟外での示談強要が頻発する可能性を指摘しつつ、「労働審判など現行制度で十分。新たな制度で救済される労働者は全くいない」と反発。見解に隔たりが大きく、公益側からは、救済が想定される労働者の実態把握を厚生労働省に求める声が上がった。
賃金のデジタル払い 代替銀行口座など確認――厚労省
2022.12.13 人事労務ニュース
厚生労働省は、賃金のデジタル払い(資金移動業者の口座への賃金支払い)を可能とする労働基準法施行規則の改正省令を公布し、関係通達を発出した。企業は、労使協定を締結したうえで労働者から個別同意を得れば、厚労大臣の指定を受けた移動業者の口座に賃金を支払えるようになる。同意を得る際は、資金移動を希望する賃金の範囲・金額や支払い開始希望時期、移動業者の破綻時に弁済を受けるための代替銀行口座などを確認する。通達では労働者への説明事項などを記載した同意書の様式例も提示した。施行は来年4月1日で、同日から移動業者の指定申請を受け付ける。
同一賃金 労基署が事実関係確認へ――厚労省
2022.12.05 人事労務ニュース
厚生労働省は、非正規雇用労働者の待遇改善に向け、パート・有期雇用労働法に基づく報告徴収を行う都道府県労働局の雇用環境・均等部門と、労働基準監督署の連携を強化する。新たに、労基署が定期監督などを利用して非正規雇用労働者の基本給や諸手当などの処遇について事実確認を実施し、労働局における報告徴収の対象企業の選定に活かしていく。同法に基づく是正指導の実効性の強化を狙う。同一労働同一賃金の遵守に向けた取組みを徹底するため、労働基準監督官を全国計で52人増員する方針だ。
産業雇用安定助成金 能力向上支援など3コース――厚労省
2022.11.28 人事労務ニュース
厚生労働省は、在籍型出向により雇用維持を促進する産業雇用安定助成金(産雇金)制度を見直し、2つの新コースを加えて3コース体制とする方針だ。新たなスキル習得のために在籍型出向を行い、復帰後に賃金を引き上げた事業主を対象とする「スキルアップ支援コース」(仮称)と、業態転換などのために必要な人材を雇い入れた事業主向けの「事業再構築支援コース」(仮称)を創設する。スキルアップ支援コースの新設は今年度第2次補正予算案に盛り込まれており、年度内の開始を見込む。今後、雇用調整助成金の受給企業を対象に個別に周知し、産雇金の活用を促していく。
業務改善助成金へ100億円――政府・厚労省第2次補正予算案
2022.11.22 人事労務ニュース
政府は令和4年度第2次補正予算案を閣議決定した。厚生労働省予算に5兆円弱を計上し、そのうち、賃上げや人材活性化などに向けた雇用・労働総合政策パッケージ関連として7444億円を組み入れている。たとえば、賃金底上げを図る業務改善助成金の拡充に100億円を充てた。「事業場規模100人以下」の要件を廃止して対象を広げるとともに、小規模の事業者の助成上限額を引き上げる。人材開発支援助成金に新コースを創設し、新規分野における知識習得のための訓練を行う事業主も支援する。
厚生労働省 人材活性化で賃上げ促進
2022.11.14 人事労務ニュース
厚生労働省は、賃上げ支援や人材活性化を通じた賃上げ促進などを柱とする雇用・労働総合政策パッケージを策定した。コロナ禍での雇用維持支援や休業支援を中心とする緊急的・短期的政策から、賃金上昇と多様な働き方の実現を目的とする政策への転換を図る。施策メニューとして、賃金の底上げを図る業務改善助成金の拡充や、労働者のリスキリングを支援する企業が対象となる人材開発支援助成金の助成率引上げなどを挙げている。各施策は今年度補正予算などに盛り込む。
労災認定 事業主の「不服」表明可能に――厚労省
2022.11.08 人事労務ニュース
厚生労働省は、自社の労働災害の発生状況に応じて労災保険率が増減する労災保険のメリット制について、事業主が労働保険料の引上げ決定後に「労災認定は違法」として保険料決定に関する不服を申し立てられるよう、行政解釈の変更を行う考えだ。不服が認められ、労災給付の支給要件に該当しないと改めて判断された場合、保険料の増額は行わない。一方で、労働者に対する労災給付の支給決定自体は取り消さない扱いとする。近年、保険料決定処分の取消し訴訟において、保険給付支給の違法性の主張が認められるケースが現れていた。