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Newsニュース・お知らせ
建設業墜落防止 事業者が足場点検者指名――厚労省・有識者会議報告書
2022.10.24 人事労務ニュース
厚生労働省の有識者検討会は、建設業における墜落・転落災害防止対策の強化に関する報告書を取りまとめた。足場を点検せず、手すりが未設置の状態で作業を進めた結果、死亡災害が発生しているケースもみられることから、事業者が足場の点検実施者をあらかじめ指名するよう法令で明確化すべきとしている。屋根や屋上からの墜落などの防止に向け、厚労省のマニュアル見直しを提案。木造家屋建築工事における最新の墜落・転落防止対策や、増加する脚立・はしごからの墜落防止対策なども盛り込む。
安全衛生対策 中小企業の意識啓発に重点――厚生労働省・労働政策審議会
2022.10.17 人事労務ニュース
令和5年度を初年度とする第14次労働災害防止計画策定に向けた検討が、労働政策審議会の分科会で始まった。中小企業での安衛対策の遅れを背景に、厚生労働省が企業の意識啓発を同計画の柱として提案。自発的な取組みを促すため、安衛対策が経営に及ぼす好影響などの周知を図るとした。増加する転倒などの行動災害防止も課題に挙げた。14次防では新たに、「転倒災害対策実施率」、「非正規労働者の雇入時教育の実施率」など、重点課題に関する企業の取組み状況を確認するための指標も設定する。
デジタル払い 口座残高上限100万円に――厚労省
2022.10.11 人事労務ニュース
厚生労働省は、賃金のデジタル払い(資金移動業者の口座への賃金支払い)を可能とする労働基準法施行規則の改正省令案を明らかにした。使用者が労働者の同意を得た場合、一定の要件を満たして厚労大臣の指定を受けた移動業者の口座への資金移動によって賃金を支払えるようになる。指定要件には、口座残高上限額を100万円以下とすることや、ATMを利用して1円単位で通貨を受け取れることなどを盛り込む。企業には、賃金支払い方法の選択肢として、銀行口座や証券総合口座への振込みなども労働者に示すよう義務付ける。公布は今年11月、施行は来年4月1日の予定。
時間外労働上限規制 猶予分野中小企業へ助成金――厚労省・令和5年度事業
2022.09.30 人事労務ニュース
厚生労働省は令和5年度、時間外労働の上限規制の適用が猶予されている業種などにおける長時間労働の解消を後押しするため、働き方改革推進支援助成金(適用猶予業種等対応コース)を新設する考えだ。適用猶予分野の中小企業が対象で、就業規則の作成・変更費用や労務管理用機器の導入・更新費用など、労働時間短縮に必要な経費の4分の3を支給する。支給上限額は、分野ごとに定める成果目標の達成状況に応じて設定。自動車運転業務では、36協定見直しによる時間外労働の削減と勤務間インターバル制度導入で最大400万円を支給する。
トラック運転者 休息期間の下限は9時間――労政審・作業部会報告
2022.09.20 人事労務ニュース
労働政策審議会の作業部会は、トラック運転者の労働時間等改善基準告示の見直しに関する報告を取りまとめた。現行基準で継続8時間以上としている1日の休息期間について、継続11時間以上を基本としつつ、9時間を下限に設定するのが適当とした。ただし、泊まりを伴う長距離運行に例外措置を設ける。運行途中の休息の下限を8時間とし、運行後に継続12時間以上の確保を求める。1カ月の拘束時間は「原則284時間まで、最大310時間まで」に見直す。現行よりも順に9時間、10時間の短縮となる。
転倒・腰痛防止 死傷病報告を原則電子申請に――厚労省・検討会中間整理案
2022.09.13 人事労務ニュース
厚生労働省は、転倒防止・腰痛予防対策の在り方に関する検討会における検討事項の中間整理案をまとめた。労働災害の発生要因などを収集・分析して効果的な対策を講じられるようにするため、労働者死傷病報告に関するシステムを改修し、原則として電子申請で受け付けるべきと提言している。現在は紙に印刷する必要があるサイト上の「入力支援サービス」を改善し、スマートフォンなどから直接電子申請を行えるようにする。安全教育面では、短時間で効率的な教育方法を企業に示すべきとした。
人への投資 出向通じた能力向上促進――厚労省・令和5年度
2022.09.05 人事労務ニュース
厚生労働省は令和5年度、在籍型出向を活用した労働者の能力向上を促進するため、産業雇用安定助成金に新コースとして「スキルアップ支援コース」(仮称)を追加する方針だ。政府が重点課題に掲げる「人への投資」の施策の一環で、労働者のスキルアップのために在籍型出向を行う出向元に対し、出向労働者の賃金の一部を助成する。出向元が新型コロナウイルス感染症による影響を受けているかは問わない。助成率は最大3分の2で、労働者1人1日当たり8355円を限度に支給する。
出生時育休 管理監督者も就業可能――厚労省
2022.08.29 人事労務ニュース
厚生労働省は、今年4月から順次施行している改正育児介護休業法のQ&A集を改定し、出生時育休期間中の就業に関する留意点を拡充した。労働基準法上の管理監督者に対しても、出生時育休中に部分就業を行わせることができるとしている。所定労働時間の合計の半分までとされている就業可能時間数の上限は、就業規則などで定めた所定労働時間から算出する。合意した時間数よりも働いた時間が少なかったことを理由に賃金減額を行うと、管理監督者性を否定する要素になるとして注意を促している。
23年高卒求人初任給 技術・技能19.9万円に――本紙集計
2022.08.17 人事労務ニュース
本紙調査による2023年3月卒の高卒求人初任給は、技術・技能系19・9万円、販売・営業系20・0万円、事務職18・9万円などとなった。販売・接客職や技術・技能系のうちの建設業で20万円台半ばに達したほか、人手不足が深刻さを増すドライバー職では21万円を超えている。募集賃金が高騰するなか、集計したサンプルの16・8%が固定残業代を含めた初任給を提示していた。
精神障害認定基準 評価事項にカスハラ追加――厚労省
2022.08.08 人事労務ニュース
厚生労働省は、精神障害に関する労災認定請求の大幅増加を受けて、認定基準の見直しに向けた検討を進めている。認定基準全般を検証し、より迅速・的確に心理的負荷を評価できるようにするのが狙い。このほど、有識者による専門検討会に対し、心理的負荷につながる「対人関係」に関する具体的出来事として、カスタマーハラスメントを追加する案を提示した。その内容として、「顧客や取引先、施設利用者等から(著しい)迷惑行為を受けた」を盛り込む。